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最初から立派な目標を立てすぎない。自分の達成を初々しく驚くスタンスで。
もともと走るのが得意な人は、いろんな成功体験があるから、ランニングを続けやすいと思います。
でも小学校のマラソン大会で最下位争いをしたほど遅かった僕が、50歳を超えて、なぜ突然走り出し、根気もないのに3年近くも走っているのか。
しかもあろうことか、市民駅伝や地域マラソンに出場までして・・・。それは目標の設定を間違えなかったからだと思っています。
目標の設定は、どうしてもストイックに距離で設定してしまいがちです。
でも例えば5kmで設定した時に、3kmでバテてきたとしたら、私は早く終わろうとして残り2kmを急ぎます。
すると急いだために、4kmの地点で完全にバテて、足を止めてしまうでしょう。
ここで「4kmも走った」と思うのは難しく、「5km走の途中で挫折した」と気落ちして帰宅することになります。
この”初心者あるある”は、もったいないです。 ではどうすれば良いか?

今日は20分走ろう、などと時間で決めることをお薦めします。
初日は15分でいいです。15分でも立派なものですよ。
そうすれば、15分間走れるような速度で最初から走ります。この方が風景を楽しめたりして、無理なく走れます。
余力があれば、ラスト3分を急いでみることもできます。
口で呼吸せずに鼻だけで呼吸すれば、無理な速度は出ません。
目標は低めに設定して、余力があればそこにトッピングをつけていくようにすれば、ポジティブに走り終えることができます。
「え、こんなに走れたの!?」と自分で自分に驚きましょう。
10代の頃の体育や部活の時間ではないのですから、ストイックにならず、自分で自分を楽しませる演出をしていってください。
帰宅すると、それから先の時間は、「先に進んだ」という達成感と幸福感に包まれることになります。
時間を決める走り方では、続けていれば嫌でも距離が伸びてきます。
昨日と同じ時間でも、今日は距離が伸びた、という達成感が加わります。
どれくらい距離が伸びたかは、 「キョリ測」 というサイトで調べられます。便利ですので、ぜひ。
またスマホのアプリでも、距離と速度は計測できます。慣れてきたら、こちらで走りながら確認する方が便利ですね。私のお薦めは、「RUNTASTIC」のRUNNING用アプリです。
そうやって、日々の成長をぜひ記帳して行ってください。最初は立派な目標は立てず、やれたことをつけていくと励みになりますよ。
最低限やっておきたい準備体操はこの2つ。
さて走る前に面倒でも欠かせないのが、ストレッチです。
初めての皆さんにお薦めなのが、腿の前を伸ばして膝の痛みを防ぐ、2種類のストレッチです。
他にもアキレス腱と腿の後ろも伸ばしておきましょう。最初はこれくらいで良いかと思います。


前傾姿勢と腕振り、最初はこれだけ心がけよう。
では具体的な走り方です。
一番大切なのことを1つ。それは「前傾姿勢で走りましょう」です。
腰から上を前傾姿勢で、大袈裟に言えば、つんのめるように走ると、嫌でもかかと着地ではなく、足の真ん中ぐらいの着地になり、足の裏や足首のクッションが効いて、膝や腰を痛めにくくなります。
また前体重なので、まだ絞れる前の身体の重さを逆に利用して、前へ前へ進む推進力を生みだせます。足の負担を軽減しながら走れるんです。
この時に、視線まで下に落とすのではなく、胸を張り、視線は少し先へ。
そうした方が良い理由が、大切なことの2番目となります。
胸を張ることで、腕も振りやすくなって、腕の力が肩甲骨から背中を伝わって、骨盤を動かせるんです。
これにより、上半身と下半身が常に逆方向にねじれ、歩幅を稼ぎます。
この腕の力を歩幅に伝える動きが、大切なことの2番目です。
腕はどれくらい振れば良いかですが、「背後の敵に肘打ちをくらわすほどの強さ」で、という人もいますが、最初は「大きめ」ぐらいでいいです。
あまり大きいのは恥ずかしいと思うかもしれませんが、実際は思ったほど振れてないので、安心して大きく振ってみてください。
最初は以上の2つだけ気をつけて走れば良いと思います。
シューズは必ず試着して足に合ったものを早目に買う。ウェアはコースで下見が肝心。

さて、ランニング(ゆっくりのジョギングも含め)は、道具にお金がかからないスポーツです。
でも僕の経験上、最初に思い切ってそこそこ良いシューズ(目安は8千円~1万円)と、お気に入りのウェアを買った方が、道具からのパワーをもらえます。
このパワー、すごいですよ(笑)。見られてる、と思うことで、きちんとした走りを身につけたくなります。
お薦めシューズですが、「良いシューズ」とは上級者向けという意味ではなく、自分の走力と足の形に合ったシューズです。
もしあなたが普通の体格ならばアシックスのGT2000シリーズを試してみてください。世界一売れていると言われている定番です。
また、もし体重が多めだったり、膝を痛めやすいなどの心配があれば、同じくアシックスのゲルカヤノもお試しください。
これはクッションが効いていて、熟練者でも100kmマラソンなどで使用してる人がいるほどです。
もちろん、クッションがしっかりしている、底が厚いシューズは、シューズの重量が重い場合がほとんどですから、底が厚ければ良いというものでもありません。
ぜひこの2足を基準にして、ショップで他のシューズと履き比べて、より良いものを選んでください。自分で納得するのが一番ですから。
ちなみに話題のナイキの厚底シューズを私は使用していますが、これは2足目以降にしてください。
レース仕様のニュアンスが強く、寿命があまり長くない(200kmほど)と言われているので。
ちなみに一般的なシューズの寿命は500~1000kmと言われてますが、私は靴底の溝の減り具合で判断しています。
底が平らになっても、底以外はまだ新しい場合が多いので、古くなったシューズは普段履きに使用しています(笑)。
ですからデザインも、予めスポーツウェアからカジュアルウェアまでいけそうなものを選んでいます。
それとシューズに付属されてるインソールは最低限のものなので、別売のインソールを買うこともお薦めします。
有名なのはSIDASとスーパーフィート。
どちらも信頼できるインソールですが、4000~5000円はします。
ただこれはシューズよりも長持ちしますから、2足目、3足目にも使用できます。
このインソールの買い替え時は、インソールの裏側の出っ張ってる表示が摩擦で消えたら、と店員さんから教わりましたが、私は2年経った今も、表示が消えません。
足裏と摩擦するインソールの表部分が擦れて削れてきた場合も同様に買い替え時だと思います。

最後にウェアですが、あなたの走るコースに出てみて、先輩ランナーの着こなしをまず参考にしてみてください。ランナー独特のおしゃれってありますから。
僕は週5~6日走ってますから、ウェアは3パターンほど持ってます。
ですが、まずは1パターン揃えてみて、ペースが上がったら2パターン目、という風にゆっくり揃えるのが無難ですね。
だんだん地域の安いショップが見つかったり、メーカーのネットでのセール期間がわかってきたりしますので、2パターン目以降は賢く買いましょう。
本日は、「走ってみようかな」と思っている方々に、簡単なアドバイスをお送りさせていただきました。
身体は頑張りすぎず、道具は頑張ろう、という考えです(笑)。こういうお気楽な導入の方が、肩の力が抜けて続きますよ、経験上。それではまたお逢いしましょう。
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