このタイトル、嘘じゃありません。
小学校でビリ争い、50歳を過ぎた昨年、駅伝で7人抜きしました。
でも45年かけて借りを返した、なんてことも思ってません。
2年半前から走るのが楽しいなぁと思って1年続けていたら、駅伝に誘われ、出てみたら意外に走れた。とまぁ、そんな感じです。

ハプニングの連続だった駅伝を終えてみたら意外にも?
2019年1月某日に駅伝に参加してきました。
初対面の人から渡されたタスキは、輪っかではなく、1本の紐でした。
「え?」と戸惑いながらも、端と端を結んで、外れないように自分の脇で押さえて、変な走り方で走りました。
いっそ手で持ってしまえば良いんですが、走る前から「タスキを肩から掛けないと係員に注意される」と聞かされていたので、腕をロクに触れないまま、走り続けました。
でも、3回ほど結びがほどけて、1本の紐になる。走りにくい!しかもペースを間違えてしんどい。最後までの4km、走れるんだろうか?あ~ジャンジャン抜かれる!!
とまぁ、走ってるときは大変でした。抜くより抜かれる方が多かったですし。
でも実は、僕を抜いて行ったのは一般の部の若い衆たちで、おっさんの部で見れば、僕は7人抜きを達成していたようです。
タイムは4kmで20分ほど。人生で初めて、20分間全力で走りました。
さて僕が追い抜いたのはどんな人たちだったんでしょう?
若いころからスポーツを続けていて、最近はそうでもないと思いますが、駅伝の直前に少し走って、身体を作ってくるランナーだと思います。
いくら遅いとはいえ、1年じゅう走ってる僕の方が、仕上がってたわけです。
ランナーと言っても、いろんな考えの人がいて、みんながそれぞれの楽しみ方をしている。何だか自由でいいな。
と同時に、10代の頃はなぜか競争ばかりだったなぁ、と気づくわけです。
速い人は速い人の楽しみ方、遅い人は遅い人の楽しみ方でスポーツができたら、もっと楽しいのに。
僕は1年かけて、しっかりランニングを楽しんで、そのオマケとしてレースで7人抜きできたんですね。
楽しくなかったら、1年も走り続けません。
ではどんな練習をしたか?最初はとにかくスローランニング。
はい、とにかくゆっくり長く走りました。
できる限り、鼻呼吸で。苦しくなったら、口を開けて。
走行距離は月平均で150kmほど。
そのうちに、途中で水分補給が必要なほど長く走れるようになって、というか、水分さえ補給していればどこまでも走れそうな感覚が芽生えてきて、腰に巻くボトルホルダーを買ってみました。
そこからは月間350kmに達する月もありました。
別に頑張ったわけではなく、目標にしたわけでもなく、成り行きです。楽しんでただけです。
1回30kmなんていうランニングもありました。夕方に出て、21時過ぎに帰宅しました。最後は一歩進むごとに全身が痛いという感覚でしたが、それでも不思議と楽しいんですね。あれってどういう理屈なんでしょう?
ゆっくり、楽しく、景色を眺めながら。だんだん身体つきもランナーっぽくなっていき、走るのが楽になっていきますから、また楽しくなるんです。
特に早朝に走ると、その日はずっと幸福感に包まれます。

駅伝出場の覚悟を決めたら、タイムが縮み始めてびっくり。
そんなある日、同じ趣味の知人から「駅伝に出ませんか」とのお誘いがありました。
「いや、僕なんて」とお断りましたが、「まぁ、そう言わず、一度だけでも」と誘われ、あの鈍足の僕が駅伝ねぇ、とだんだんワクワクしてきて、2カ月間ほど速く走る練習をしました。
そうするとこれがもう、最初は全然ダメで、全力走で1kmも走ることができませんでした。
また最下位争いなんだろうか?という嫌な予感が・・・。
そこで知人に、チームのみんなはどれぐらいのタイムで走るんですか?と聞いてみたんです。
すると、4kmを20分から24分くらいだとのこと。
20分くらいなら出せる自信があったので、少し安心しました。
そこからはまたコツコツと全力で走れる距離を伸ばしました。
今想えば、これがもう1つの走りの魅力だったんですね。
タイムを縮めるのは、楽しいんです。4kmを全力で走って、最初は22分ぐらいでしたが、そこから練習を通して2分ぐらい縮めました。
50歳を過ぎても、こんなにタイムって縮むものかと驚きながら走り続けました。
でも走り始めた最初からスピード練習をやってたら、僕は走りを続けてなかったです。ゆっくり、ゆっくり走った先に、レースの楽しさにも目覚めたのです。
もちろん、駅伝が終わったら、またマイペースに戻ります。
1年のうちの、一番寒い2~3カ月だけレース仕様で、残りはのんびりマイペースで。
マイペースだけでも楽しいけど、両方あると、ランニングは深いなってことに気づきます。皆さんは、どんなランニングをしますか?それではまた、お逢いしましょう。
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