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現在最強と言われる渡辺明三冠を3勝1敗で破り、棋聖のタイトルを獲得した、藤井聡太七段。
史上最年少の藤井新棋聖の誕生です。
その輝かしい歴史はそのまま、記録樹立の歴史でもあります。
と同時に、新たな画期的な戦法や妙手を開拓していく歴史でもあります。
そこで今回は「藤井棋聖の棋譜と樹立した記録は?次に狙う記録や苦手な棋士は?評判は?」について書いていきたいと思います。
藤井棋聖の棋譜は?
棋聖戦第4局(110手目・藤井七段勝利)
これが藤井七段が藤井棋聖となった、棋聖戦の第4局の棋譜です。
第2局と同じ形へと渡辺三冠が誘導し、藤井七段が受けて立った形でした。
映像2分16秒の80手目に藤井7段が指した「3八銀」が、予想されてない手で、しかしその後の展開で効いていて、勝負を分けたと言われています。
途中までは先手の渡辺三冠がわずかに有利な展開でしたが、終盤に差し掛かったあたりで指した「3八銀」から流れが一気に藤井七段へと傾きました。
その3八銀の周辺が一気に藤井七段のエリアになった印象でした。
藤井七段は76手目の8九歩成で桂を取るなど、藤井七段がわずかに抜け出そうとする。そして80手目の3八銀は「ABEMA」中継解説の久保利明九段、都成竜馬六段も妙手と分析するなど、得意の終盤戦で形勢をさらに引き寄せて渡辺三冠に勝利した。(Number Web)
対局後、取材に応じると「中終盤の競ったところで勝てなかったので、そこの指し回しは、こっちが気づいていない手が多かったです。注目度は高かったんでやりがいとしては感じていたんですが。藤井さんとは初めての番勝負ということで、内容的にも競ったところで負けているんで、すごい人が出てきたなという感じです」と、若き才能と、その成長に脱帽といった様子だった。(ABEMA TIMES)
渡辺二冠は「序盤・中盤・終盤でいうと、序盤が強い若手が多い中で、終盤型の藤井棋聖の存在は貴重になりそうだ」という感想も述べてました。
棋聖戦第3局(142手目・渡辺明3冠勝利)
棋聖戦第2局(90手目・藤井七段勝利)
藤井七段が「△5四金はやってみたい手だった」と局後のインタビューで答えていました。
歩を追い越しての△5四金(42手目)で、四段目に金銀を3枚並べる形は、従来にない全く新しい手でした。
渡辺棋聖は局後「大胆な指し方でこられた。均衡が取れるように指していたつもりだったが、一気にバタバタとダメになってしまった」と振り返っていました。
棋聖戦第1局(157手目・藤井七段勝利)
藤井棋聖が樹立した記録は?
「何をやっても最年少」状態の藤井棋聖。
その輝かしい記録の歴史を振り返ってみましょう。
- 2016年の14歳2か月で最年少の四段昇段(プロ入り)
- 史上最年少でのプロ初勝利(プロ初戦)
- 公式戦最多連勝記録29連勝(プロ初戦から29連勝)
- 史上初の中学生での一般棋戦優勝と六段昇格
- 七段昇段の最年少記録(15歳9か月)
- 一般棋戦連覇の最年少記録(16歳6か月)
- 史上初の3年連続勝率8割超え
- 史上最年少(17歳11か月)でのタイトル獲得(棋聖)
ちなみに、八段の最速昇段は、王位を獲得した場合に達成されるそうです。
現在2連勝ですが、7局までもつれ込んだとしても18歳2か月10日での昇段で、最年少記録を達成できます。
もし王位戦で負けた場合は、八段昇段可能なのは竜王の獲得であり。2020年11月末頃となり、加藤一二三九段の記録18歳3か月を超すことはできないと言われています。
細かい日にちに関しては、今後また検証していきたいと思います。
いずれにしろ、藤井棋聖が「藤井七段」と段数で呼ばれることは、もうない可能性が高いです。
藤井棋聖が次に狙う記録は?
史上最年少タイトルを獲得した7月16日から約1か月後の8月19日20日の王位戦第4局があります。
現在2勝ですから、今後の2戦も連勝した場合、最短で8月20日に藤井棋聖は藤井二冠になります。
ですから史上最年少二冠の記録を樹立することとなります。(現在の記録は羽生九段の21歳11か月)
棋聖になったのが17歳11か月ですから、1か月後でちょうど18歳ぐらいですね。
藤井棋聖の苦手な棋士は?
藤井棋聖は豊島将之二冠(竜王・名人)が苦手で、0勝4敗と歯が立たない状況です。
今後さらなるタイトルを獲得していくなら、豊島2冠は大きな壁として立ちはだかるでしょう。

出展:日本将棋連盟
ちなみに、現在挑戦中の王位を獲得して藤井2冠が誕生した場合、勢力図はこうなります。
しばらくは4強時代と言えそうですね。
藤井聡太4-1渡辺明
藤井聡太0-4豊島将之
藤井聡太2-0永瀬拓矢
藤井棋聖の評判は?
渡辺二冠は感想戦などでも本当に清々しい態度で、好感が持てます。
ギャンブル好きなのだとか。
勝負師なんですね。
藤井棋聖おめでとう!!
#藤井7段#藤井棋聖 pic.twitter.com/zE4np1F3Mp
— ささき@モアイ (@moai_2525) July 16, 2020
この年齢で受け答えがきちんとしているというのは、本当に凄いことです。
高校は名古屋大学教育学部付属高校に通います。
偏差値61で、国立の高校です。
共学なのでモテモテなのではないでしょうか?
藤井7段が棋聖戦に勝利した。ガッツポーズが出るスポーツと違い、正座のまま、俯いてインタビューに答えた。一つひとつの質問に、いつもながらの、視聴者の何手か先を読みながら、相手を傷つけず、敬う気持ちを込めての丁寧な受け答え。将棋と同様に見事さった。おめでとうございます、藤井七段 pic.twitter.com/0ItJPydbOq
— 木村 ガーフィールド (@pZAdEXUEtW9mwnb) July 16, 2020
みんなが待ってたタイトルですね!
でも藤井棋聖の表記は1か月だけで、その後は藤井二冠になる可能性が大きいです。
Twitterのトレンドに7つも入ってる
藤井棋聖#棋聖戦
藤井七段
藤井くん
藤井聡太七段
藤井聡太棋聖
タイトル獲得
藤井7段
歴史的瞬間
初タイトル pic.twitter.com/oMRMej3bI5— ふるふる⛅ (@jinmashindayo) July 16, 2020
小学校の頃、大会の準決勝で負けて大泣きし、泣きながら指した3位決定戦で勝利した話は有名ですね。
詰め将棋の創作は控えるようにと、谷川さんなどから言われているようです。
対局に集中するようにということらしいです。
負けず嫌いすぎて、「藤井7段が創る詰将棋も凄い」という話題が出てくるたび「絶対負けん」という気持ちが湧いてくる
— kisy (@Kisy3141592) July 16, 2020
これなんですが、八段昇段の条件は・・・
(1)竜王位1期獲得(2)タイトル2期獲得(3)順位戦A級昇級(4)七段昇段後公式戦190勝
この4つの条件のいずれかをクリアすることだそうで、一番早く八段になれるのは、王位を獲ることですね。
ちなみに史上最年少八段はひふみんこと加藤一二三九段の18歳3か月で、もし王位を獲れなければ、これは物理的にもう抜けないことがわかっているようです。
ひふみんも、凄いんですね!
藤井7段棋聖くんさん
なお、このあと王位獲得したら8段に昇格する模様— にゅーも (@nona124191) July 16, 2020
これは驚きました!
なんじゃこの人だかりは!こんな時間に!
藤井7段勝ったとか!?#関西将棋会館 pic.twitter.com/a5u9rolArX— もしお@UE大阪投資家 (@FX_mosio) July 16, 2020
豊島二冠対策をどうするか、ですね・・・。
藤井7段おめでとうございます。現役最強の王者を破ったんだから凄いとしか言えない。タイトルを根こそぎとりそうな予感がする。
— 孔明@今年こそリーグ戦優勝だ。 (@kaxtutenisixtut) July 16, 2020
いかにもそんな感じが・・・。
移動も楽しいんでしょうね。
そういや藤井7段って鉄オタだったか
— 天鉄 (@amatetsu11) July 16, 2020
最強同士?
異種すぎません?(笑)
まとめ
今回は「藤井棋聖の棋譜と樹立した記録は?次に狙う記録や苦手な棋士は?評判は?」について書いてきました。
羽生さんのように全タイトル獲得も夢ではなさそうですが、そのためには苦手な豊島二冠に勝たなければなりません。
そしてタイトルは奪うより守る方が大変だと聞いています。
しかしながら師匠の杉本八段も言ってますが、「藤井七段はタイトル戦では強い」そうです。
つまり藤井棋聖と1戦して1勝できる棋士はいるでしょうけど、5戦や7戦やって勝ち越せる棋士はいないだろうということですね。
師匠の自信ですね。
渡辺二冠が棋聖戦後に「すごい人ができてなという感じです」と言っていましたが、本当に頼もしいですね!
まずは木村一基王位との王位戦を見守りましょう!
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