ニューヨークで活躍しているジャズピアニスト、海野雅威(うんの・ただたか)さんが暴漢に襲われて大怪我をしたというニュースが飛び込んできました。
手が触れたと因縁をつけられ、8名の若者に暴行されたそうです。
どうやら、中国人と間違われた可能性が高いようで、コロナ禍での人種差別が暴行の根本にあると思われます。
ニューヨークの治安は現在、かなり悪化しているようですね。
そこで今回は「海野雅威の怪我は差別?犯人は中国人と勘違い?24時間で900万円?」について調べていきたいと思います!
素晴らしい友情と温かい支援に救われているようですね。
海野雅威の怪我は差別?犯人は中国人と勘違い?

出展:クーリエ
コロナ禍で差別による暴行だった可能性が高いです。
犯人は少年少女8名で「Chinese!」と叫んでいたそうです。
場所は仕事帰りの自宅近くの駅。追いかけられて、暴行を受けたそうです。
朝日新聞は「中国人と間違えられた」と報じているようです。
アジア人なら誰でも中国人だと断定して傷めつけてやろうと考えていた可能性もあります。
絶対に捕まえてほしいです。
He had just gotten off at a subway station near her home after work when he was suddenly attacked by a boy, who appeared to be in his teens, who was at the ticket gate.After running away from the station, he was continued to be chased and assaulted by about eight boys and girls.
— konz0036 (@konz0036) October 6, 2020
He said he heard a voice speaking to him as "Chinese".
The suspects have not been arrested.— konz0036 (@konz0036) October 6, 2020
24時間で900万円?
クラウドファンディングで、友人のドラマー「ジェローム・ジェニングス」が家族の代わりに治療費のための資金集めを始めたところ、24時間で目標額(2万5千ドル)の3倍以上(7万6千ドル・800万円)に達し、その1時間後に締め切られたそうです。

出展:VENTO AZUL RECORDS
締め切られたときには8万9千ドル(約900万円)に達していたそうですから驚きです。
クラウドファンディングで、怪我の状況を写真に載せたようですね。

出展:note
クラウドファンディングサイト「Gofundme」での文面は以下の通りです。
海野雅威 (うんの ただたか)という人は、良き友人であり、幸せな家庭を持ち、そして素晴らしいジャズピアニストです。それは彼が一緒に共演してきたミュージシャンを挙げれば歴然でしょう(ジミー・コブ、ロイ・ハーグローヴ、ウィナード・ハーパー、ジョン・ピッツァレリ、クリフトン・アンダーソンなど)。9月27日日曜日、タダ(海野雅威)はニューヨークにある彼のアパートの近所で突然8人の大群による暴行に襲われました。彼らの暴行により、鎖骨骨折、頭を含む全身にアザを受けることになってしまいました。暴行を受けた後、救急車に運ばれ、病院で数日を過ごし大事には至りませんでしたが、手術が必要である可能性がまだ残っているようです。この襲撃による精神的なダメージは想像を超えるものです。彼はピアノを弾くことで家族を養ってきたのです。ですが、鎖骨破損によりピアノを弾くこともままならない状況ですし、いつ弾けるようになるかは分からないとのこと。そして、たった4ヶ月前には新生児を奥様のさやかさんと迎えられたばかり。アメリカの医療費というのは日本と比べ物にならず、彼を救った救急車にも多額のお金がかかります。そして、家族を養うための家賃、光熱費、食費、タクシー代、赤ちゃんを養うお金、、全て払わねばなりません。このような事態になってしまった、海野雅威とその家族を是非とも、自分のできる限りで助けてやってください。よろしくお願いします!(ジェローム・ジェニングス)
感動です。アメリカにも親切な人たちがいるんですね。
(クラウドファンディングは現在は終了しています)
まとめ
今回は「海野雅威の怪我は差別?犯人は中国人と勘違い?24時間で900万円?」について調べてきました。
この海野さん、差別に関して言及していたことがあります。
以下はクーリエのインタビューです。
まず米国では、同じジャズでも人種によってコミュニティが分かれていて興味深いです。
先日スコット・ハミルトンと演奏したときは、お客さんのほとんどが白人で、いわゆる上品な老夫婦世代が多い印象でした。一方、ジャズモービルなどで黒人とライブすると、黒人のおばちゃんやおじちゃんがダンスしながら聴いているという光景が広がります。僕は日本人だから、その両方から声がかかるんですよ。差別の歴史を持たないから。それは利点だと思っています。そもそも、僕の中には、日本人がジャズをやっているという意識はほとんどないんです。これは9歳からやっていることが大きいと思います。
未曽有のコロナ禍のため、差別の意識を嫌でも持たなければならない状況が来ているのかもしれません。
確かにクラウドファンディングの文章を読んでも、人種差別に言及した箇所はありません。
それゆえ、幅広いお金を短時間で集められたのかもしれませんね。
海野さんはこうも語っています。
最近では、ロバート・グラスパー、エスペランサ・スポルディングなど、黒人で大活躍している人は、実はあまり黒人差別に言及しないようです。言うと白人のプロモーターに嫌われるから。根は深い。やはり音楽と政治は関わっています。
海野さんが、名声を得ようとするミュージシャンではなく、本当に真摯に音楽と向き合う稀有なミュージシャンであることが、インタビューやブログからわかりますので、この機会にぜひ。
私もファンになりました。
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